ブログ・コラム

2012.02.18

議論のしかた

きょう、出先から帰ってくると、家族がNHKの討論番組を見ていた。
各国の学生とスタジオを結んだ番組だ。
見た人も多いと思う。

その議論の内容自身も面白かったが、私は猪瀬さん(東京都副知事)の発言が興味深かった。

徴兵制のことについて、古田さん(元プロ野球選手)の発言に対して、「それは違うんじゃないかな」という、否定的な発言をした。
それまでは、議論の殆どは、「私はこう考える」という議論ばかりだった。

テレビ番組の中では、ただ、それだけのやり取りではあったけど、これがもし一般的な場での議論だった場合、場が荒れるきっかけになったりする。

議論というのは難しいもので、本来は、それぞれの意見と意見のしのぎ合いであって、どうやっていったらいいのかという議論にしていくほうがいいと思う。
しかし、議論が白熱すると、たいてい、相手の意見を否定し始める。
否定された方は、自分の正しさを必死になって訴える。
すると、更にその論理のほころびを見つけて否定する。

どんな意見にでも、リスクや論理的な不確かさなどはあるものだ。
そういう議論を繰り返していくと、結局新しいことをやろうという意見は、良識派のような態度をとった人に潰されるということが繰り返される。

しかし、その良識派のような顔をした人は、自分の意見をださなかったり、何もしなかったり、その結果に対して責任を持たなかったりする。

議論というのは難しいものだ。
議論は、意見と意見のしのぎ合いで、磨き合って、より良いものにしていくのが理想であって、攻撃と防御のような議論はしたくないものだと、テレビを見ていて思った。

一瞬、田中角栄さんの、「ダメだと言うな!ダメというなら対案を出せ!」というセリフが思い出された。

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